吉田迪子さん個展“内田家秋のおいでくだ祭”鑑賞後記   2022・11・2

 創展会員の吉田迪子さんの個展が10月30日(日)から11月6日(日)迄、秩父市蒔田の国指定重要文化財である”内田家(江戸中期豪農)”通称”繭の家”で恒例の“内田家秋のおいでくだ祭”で行われています。

内田家300年歴史展・琴・津軽三味線演奏会・地味市場等イベントの一環として

吉田さんの個展は今回も勿論、朝日新聞社はじめ各新聞社で度々大きく取り上げられています。58歳で始めたペン画は20年間ひたすらに描き続けて、現在78歳の吉田さんのペン画は、地元は勿論、創展でも大きな話題になっています。

吉田さんの絵を一言で表現するとすれば”これは人間技とは思えない”精緻でありながら暖かく目の前の絵がリアルに胸に迫る本物の感動に打ち震えてしまいます!

吉田さんは全て現場主義ですから雨の日以外は毎日現場に通いイーゼルならぬ木製のテーブルにユネスコの世界遺産に登録された秩父の細川紙を広げ、下書きもなしに描き始め100号、120号の大作をそれこそ1年2年がかりで完成させるのです。正に絵の虫、創作している姿に鬼気迫るものがあり、パトカーを呼ばれて不審者に間違えらたこともあったと聞いています。

余談ですが、吉田さんの中学時代の古いペン画の作品を見せられた時、吉田さんの絵の才能が並々ならぬものだと認識しました。

此の度、地元秩父”内田家秋のおいでくだ祭”の内田家は吉田さんの個展をメインに様々のイベントが組み込まれています。笛、琴、三味線、胡弓演奏等々賑やかにそして暖かく秋の秩父盆地の芸術鑑賞の旅は、吉田さんの個展が醸し出す、すがすがしい癒しの時間を満喫出来る素晴らしい一日でした!    森   務